得法寺(熊川宿)概要: 得法寺は福井県三方上中郡若狭町熊川に境内を構えている浄土真宗本願寺派の寺院です。得法寺の創建は嘉禄2年(1226)、慈円房須智(北条義時の子息で比叡山延暦寺の僧)が草庵を結び阿弥陀如来像を安置したのが始まりと伝えられています。
当初は天台宗の寺院でしたが文明7年(1475)、蓮如上人(室町時代の浄土真宗の高僧。本願寺第8世。宗教弾圧を受け文明3年:1471年〜文明7年:1475年まで越前の吉崎御坊で布教活動を展開した。)が越前国(現在の福井県)から上洛の際当寺を訪れ「船路の御名号」を賜わったことで浄土真宗に改宗しています。
戦国時代の元亀元年(1570)の織田信長による越前侵攻の際には信長に従軍した徳川家康が得法寺で宿泊し境内の松に腰掛けたとの逸話が残っています(現在は枯れて根元だけですが、往時は「家康の腰かけの松」と呼ばれました)。
歴代領主(熊川城の城主)だった沼田氏とも関係が深く境内には沼田氏の供養塔と言われる層塔が建立されています。寺宝も多く、後水尾天皇御宸筆紙太墨書(室町時代)と蓮如上人御染筆船路(室町時代)の名号が昭和36年(1961)に若狭町指定文化財にそれぞれ指定されています。山号:庵谷山。宗派:浄土真宗本願寺派。本尊:阿弥陀如来。
得法寺:上空画像
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