熊野神社(初音宮)概要: 熊野神社は福井県南越前町清水に鎮座している神社です。熊野神社の創建は不詳ですが「越前国名蹟考(江戸時代後期、福井藩の藩士井上翼章の著書。越前国の地理書)」継体天皇が熊野大社の分霊を勧請する霊地を捜し求めた際、この地でウグイスが良い声で鳴いたことから、霊地と悟り勧請したのが始まりと伝えられています。
この故事から当初は「初音宮」と称し、「鴬の関」という地名が付けられたそうです。以来周辺住民から篤く信仰され脇本の庄6ヶ村の惣社として近隣からも参拝者が訪れ鎌倉時代までは流鏑馬神事が行われていたそうです。
熊野神社には当地方では珍しい長床タイプの神門(神社山門:入母屋、桟瓦葺き、三間一戸、八脚単層門)があります。拝殿は入母屋、桟瓦葺き、平入、桁行4間、正面1間向拝付き、本殿は一間社入母屋造、桟瓦葺き。
熊野神社の社宝として鎌倉時代から室町時代に制作された能面7面と所有と江戸時代初期の寛永10年(1633)に制作された木造獅子頭(1頭)が貴重な事から昭和54年(1979)に南越前町指定文化財に指定されています。祭神:速玉之男命、須佐之男命、伊邪那美命、事解男之命。
|